日頃、歩く際などのゆっくりとした動きでは、小指側に力が入りがちで、その結果、太ももの外側の筋肉が使われます。一方で、走ったり速い動きをする際は親指に力が入り、太ももの内側の筋肉が使われます。このような使い分けがあるため、太ももの内側を意識した運動は、ひざの健康を守るために非常に重要です。
ひざを痛めやすい条件
- ひざの内側広筋の筋力低下:
- ひざの上縁と内側広筋の間にシワができている場合、内側広筋の筋力が低下しているサインです。この筋肉の弱体化は、ひざの安定性を損なう原因となります。
- 大腿四頭筋の疲労と硬直:
- 太ももの大腿四頭筋が疲労で硬直しすぎていると、ひざ関節の動きが制限され、じん帯や軟骨に過度の負担がかかります。
太ももの筋肉バランスが崩れると、以下のような問題が発生します:
- ひざのお皿 しつがい骨(膝蓋骨)、太もも大腿骨、**ひざ下 けい骨(脛骨)**の位置関係が乱れ、ひざ関節の安定性が失われます。
- じん帯の損傷:
- 筋肉のバランスが崩れることで、じん帯に過剰な負荷がかかり、損傷を引き起こす可能性があります。
- 骨同士の過度の接触:
- 筋肉バランスの乱れは骨同士の極端な接触を引き起こし、ひざ痛の原因となります。
足の内側の筋肉を強化しましょう
足の内側の筋肉、特に内側広筋を強化することは、ひざの健康維持に欠かせません。内側広筋が弱体化すると、ひざ関節の安定性が低下し、痛みや損傷のリスクが高まります。
内側筋肉を鍛える方法
- スクワット
- ①脚を肩幅に開いて立ちます。 イスなどの支持物につかまって スクワットを行いましょう。 腕に体重をかけてゆっくりとひざを曲げます。
- 無理のないところで止めて、腕の力で立ち上がります。 はじめは、10回ほど行います。
- ②慣れたところで、腕の負荷を2分の1くらいにして、10回~15回行います。
- ③最終的に腕の負担を少なくして脚の力のみで立ち上がることを20回を目標に行います。
- ①~③のいづれか一つを2~3セット週に3~4回ほど、行えることが理想です。
- 足の内側の筋肉を意識的に鍛えることで、ひざの安定性が向上し、ひざ痛の予防に効果的です。筋肉バランスを整えることで、ひざ関節への負担を軽減し、健康なひざを維持することができます。内側の筋肉強化を日常の運動に取り入れ、ひざの健康を守りましょう。