
「しっかり休んだはずなのに、朝から体が重い」
「寝ても疲れが抜けた感じがしない」
このような声は、年齢を問わず多く聞かれます。
しかし、休んでも疲れが取れない原因は、単なる体力不足だけではありません。
日頃の生活習慣や、日中の体の使い方が大きく関係しています。
たとえば
・運動不足や長時間の座り姿勢、同じ動作の繰り返しによって、股関節や腰まわりが硬くなっている
・猫背や巻き肩などの姿勢の乱れで、背中が丸まり、呼吸が浅くなっている
・自律神経のバランスが崩れ、脳も体も「休息モード」に入りにくくなっている
こうした状態が重なると、体は休んでいるつもりでも、十分に回復できなくなってしまうのです。
股関節と背骨は「巡りの要」
特に注目したいのが、股関節と背骨まわりです。
この2つは、全身の血流やリンパ、自律神経の働きに深く関わる「要」の部分。
ここが硬くなると、体の中はまるで渋滞した道路のような状態になります。
血液やリンパの流れが滞り、疲労物質が体に溜まりやすくなるため、
「疲れが抜けない」「だるさが残る」といった感覚につながります。
日々を軽やかに過ごし、
楽しみたいときに、楽しみたい場所へ、さわやかに出かけられる身体を保つためにも、
この部分をやさしく整えてあげることが大切です。
疲労回復のカギは、夜のひと工夫
疲れを翌日に持ち越さないために大切なのは、次の2つです。
・股関節をゆるめ、下半身の巡りをスムーズにする
・背骨まわりを解放し、呼吸を深めて自律神経を整える
寝る前に、股関節や背骨をゆるめる時間を少しつくるだけで、
体は自然と休息モードへ切り替わりやすくなります。
特に、ベッドの上で行うストレッチは、
関節への負担が少なく、心身ともにリラックスしやすいのが特徴です。
寝たままでOK
股関節と背骨をゆるめる疲労回復ストレッチ
股関節の柔軟性に自信がない方でも、無理なく行える内容です。
呼吸を止めず、「気持ちいい」と感じる範囲で行いましょう。
① うつ伏せで体をゆるめる
両手を枕にしてうつ伏せになり、足を楽な幅に開いて全身を脱力します。
② 半分のカエルのポーズ
左右膝を90度に曲げて横に出し、股関節をやさしく開きます。
そのまま5〜6回、ゆっくり呼吸を続けましょう。
下半身がじんわりとゆるみ、骨盤まわりの巡りが整っていきます。
③ 背骨をゆるやかに反らす
脚の形はそのまま、肩の下に肘をついて上体を少し起こします。
お腹から胸を広げるイメージで、背骨をゆるく反らしながら5〜6呼吸。
背中の緊張がほどけ、呼吸が自然と深まります。
④ 体側を気持ちよく伸ばす
ゆっくり左を下にして横向きに寝返り、右腕を前へ伸ばします。
左手を頭の上へ伸ばし、体の横から脇腹にかけて心地よく伸ばしましょう。
体側が広がるのを感じながら、5〜6回深呼吸を行います。
⑤ 反対側も同様に
脚を入れ替え、反対側も同じ流れで行いましょう。
1日の終わりに、体をリセットする習慣を
「股関節をゆるめる」
「背骨を解放する」
「呼吸を深める」
この3つを同時に行えるストレッチは、
体の奥からじんわりと疲れを手放す手助けをしてくれます。
1日の終わりにほんの数分。
その積み重ねが、翌朝の軽やかさにつながり、
日常も、旅先も、趣味の時間も――
楽しみたいときに、楽しみたい場所で、さわやかに動ける身体を支えてくれます。

