
実は、反対側の「わき腹」がこっているかもしれません
毎日使っているバッグ。気がつくと、いつも同じ肩にかけているという方も多いのではないでしょうか?
右肩にバッグをかけるクセがある人は、無意識に「体の右側が疲れている」と感じてしまいがちです。
ですが実際には、バッグを支えてバランスを取るために、反対側の「体側(たいそく)」と呼ばれる、脇の下からわき腹にかけての筋肉に負担がかかっているのです。
例えば、右肩でバッグを持っている人なら、左側の体側に負担がかかります。左右どちらかに偏った負担が続くと、知らないうちに体にさまざまな不調が現れることがあります。
体側の筋肉は、意外と使えていない部分
体側は、体をひねったり、上体を横に倒したりするときに使われる筋肉です。
ところが現代の生活では、こうした動きをすることが少なく、筋肉が硬くなりやすいのが特徴です。
さらに、バッグの持ち方だけでなく、スマホやパソコン作業などでつい前かがみになってしまう姿勢も、体側を縮めたままにしてしまい、硬さが進む原因に。
加齢とともに筋肉の柔軟性が失われていくこともあり、より意識して動かすことが大切になってきます。
体側が硬くなると、どんな不調が起きるの?
体側の筋肉が凝り固まることで、以下のような不調を招く可能性があります。
- 肩こりや腰痛
- 猫背などの姿勢の崩れ
- 内臓の働きが低下しやすい
- 呼吸が浅くなり、リラックスしにくくなる
- 自律神経が乱れ、疲れが取れにくくなる
特に呼吸の浅さは、寝つきの悪さや日中の疲労感にも関わってくるため、睡眠の質にも影響します。
つまり、体側の硬さは「なんとなく不調」の根っこにある原因のひとつかもしれないのです。
簡単にできるセルフチェック方法
ご自身の体側の柔軟性を、簡単にチェックしてみましょう。
- 椅子に浅く腰かける
- 上半身を右にねじり、右ひじを椅子の背もたれの左端につける(無理なく届くか確認)
- 反対側も同様にチェック
左右どちらか、または両方でひじが背もたれに届かない場合は、体側の筋肉が硬くなっている可能性があります。
寝る前2分の体側ストレッチで、呼吸もラクに
体側をほぐすストレッチは、呼吸を深め、自律神経を整えるサポートにもなります。
特に寝る前に行うと、リラックスしやすくなり、睡眠の質の向上にもつながります。
【おすすめストレッチ】横向き体側伸ばし
- 横向きに寝て、下側の腕は枕のように頭の下に置きます
- 上側の腕をバンザイするように上へ伸ばし、少しだけ後方に反らせます
- 脇腹が気持ちよく伸びているのを感じながら、深呼吸をしながら20秒キープ
- 左右交互に行いましょう(1セットずつでもOK)
このストレッチは、背骨の柔軟性にもつながるため、日常の姿勢や内臓の働きにも良い影響が期待できます。
体側は、普段あまり意識されることのない筋肉ですが、実は私たちの健康や快適な日常生活に深く関わっています。
毎日のバッグの持ち方を少し見直してみること、寝る前にほんの2分、自分の体と向き合ってみること。
その小さな積み重ねが、明日の心と体を軽くしてくれます。