
日々の生活の中で、夕方になると脚がだるく感じたり、靴がきつくなることはありませんか?
それは、体にたまった余分な水分や老廃物がうまく巡らず、脚にとどまる「むくみ」という状態かもしれません。
身体は言葉を持たずとも、静かに自分の状態を知らせてくれています。
忙しい毎日の中で、ほんの少しだけ、脚の声に耳を傾けてみませんか。
むくみとは何か、そして起こりやすい理由
むくみは、体の中の余分な水分や老廃物が排出されずに、皮膚の下にたまることをいいます。
その背景には、長時間の立ち仕事や座りっぱなし、運動不足、冷え、ストレス、塩分の多い食事、そして加齢による筋力やホルモンバランスの変化があります。
特に40代以降は、身体のめぐりがゆるやかに変わるため、むくみが気になりやすくなります。
むくみを放っておくと、どうなるのか
むくみを「いつものこと」と見過ごしてしまうと、
・身体の冷えが強まる
・疲れが抜けにくくなる
・代謝が低下する
・セルライトができやすくなる
といった状態を招き、日々の不調が増してしまいます。
だからこそ、むくみは早めにやさしくケアすることが大切です。
むくみ改善に大切なふたつのポイント
まず意識したいのは、腎臓とふくらはぎです。
腎臓は血液をろ過し、老廃物や余分な水分を尿として排出する役割があります。
この働きが弱まると、体内に水分が滞りやすくなります。
また、ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液やリンパの流れを促進する重要な筋肉です。
この部分が冷えや疲労でこわばると、むくみが起こりやすくなります。
足裏のツボ「湧泉(ゆうせん)」をやさしく刺激する
足裏にある「湧泉」は、腎臓の働きを助けるツボとして知られています。
場所は、土踏まずの少し上、足の指を曲げたときにできるくぼみのあたりです。
親指でゆっくり3秒押して、ゆっくり離す。
左右それぞれ3回程度が目安です。
やさしい刺激で内側からめぐりを整え、むくみの軽減を促します。
椅子に座ってできる簡単ふくらはぎストレッチ
- 椅子に浅く座り、片脚を前に伸ばします。
- かかとは床につけたまま、つま先を天井に向けます。
- 背筋を伸ばし、息を吐きながらゆっくり上体を前に倒し、ふくらはぎを心地よく伸ばします。
- 10秒ほどキープしたら、ゆっくり戻します。
反対の脚も同様に行いましょう。
血流が良くなり、脚の重だるさの軽減につながります。
ひと呼吸置いて、日々に調和を
むくみは、体からの静かなサイン。
日常のなかで、ほんの少しだけ自分の身体と向き合う時間を持つことで、心身の調和が生まれます。
忙しい日々でも、自分をいたわるそのひと手間が、未来の健やかさへつながっていきます。