体力を維持したい方へ-筋肉を守るために大切なこと
寝たきり状態になると、最初に失われやすいのが手足の筋肉です。1週間の安静で10〜15%、3週間以上になると筋肉の半分が減少してしまうこともあります。
例えば、10kgの荷物を持てた方が病気で安静にしていた場合、回復後には5kgを持つのがやっと、という状態になり得ます。筋肉がここまで減る理由の一つは「脳」にあります。脳は生きるために絶対に必要な臓器を守るため、燃費の悪い筋肉をエネルギー源として使うことがあるのです。
また、年齢を重ねると、たとえ寝たきりでなくても、筋肉は徐々に減少していきます。20歳をピークに、毎年1%ずつ減少すると言われ、70歳では筋肉量が半分ほどになってしまうことも。
ただし、ここで重要なのは、筋肉は年齢に関係なくトレーニングで維持・増加できるという点です。筋肉は努力次第で再び成長することができます。つまり、年齢に関係なく、体力を維持するためにできることがあるということです。
筋肉量が多い方は、けがや病気の回復も早く、年齢に見合わない体力を持つ方も多くいらっしゃいます。日々の生活でできることから、少しずつ筋肉を鍛え、元気に過ごしていただければと思います。
【太ももの筋肉維持に、簡単な体操】
①足幅を肩幅より広めにして立ちます。
上体を前かがみにして、手のひらをひざに置いてハーフスクワットを行いましょう。
②ひざに痛みがある場合は、 ひざを手で押しながら立ち上がると、 楽に運動を行えます。
足に力がついてきたら、手のひらで押すことを止めます。
1秒から2秒に一回を20回を 1セットとして、2~3セット行います。